9/16その2
白洲次郎・正子の食卓 | |
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白洲次郎・正子の夕餉 | |
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両親を愛しつつも、自分では作らないくせにあれが食べたいこれが食べたいと注文し、できたものには文句をつける母には随分苦労したであろうことが、嫌味なくにじみ出ている語り口が面白いです。まあああいう、「物を書く人」ですから、しかも器にうるさいとくればさぞや大変だったろうと…でも、そういう人が家族にいるからこそ、張り合いもあるわけで。
料理上手な人は、大抵料理をしない人を母親に持っていますね(笑)。この桂子さん然り、奥薗さん然り、って例は2人だけか。しかし、今は思い出せないけれど結構な数、そういう例はあります。
で、そういう、料理をしない人というのが、手は出さないで口は出す。結局、人間、自分で作ろうが作るまいが、食べることは好きだから、最低でも口は出すわけですね(笑)。
ちなみに私の場合、母は料理が下手でもなく上手というほどでもなく(大学まで勉強漬けだったため、料理は結婚してから始めた)、まあ普通に和食洋食、問題なく食べていました。勝手に私が、本を読むようになると変わった料理の知識を仕入れて、そういう料理を食べたくなり、まだ世間にエスニック料理だの料理店だのもない小学生の頃に、本を頼りにチャパティらしきものや、インドカレーらしきものを作っていたりしました。初めて作った料理は、子供向けの絵本にレシピが載っていた、ポテトのスープでした。母の腕とは関係なく、ただ、母が作らないものが食べたかったから自分で作った、というのが私の原点です。(そして付け加えれば、母が作らないものなら「作って」と言えばいいし普通は母親のエプロンを掴んでそう言うのでしょうが、いきなり自分が鍋を持ったあたり、私の性格を象徴しております。)
この2冊の本ですが、写真がとても美しく、お金に余裕のある方は写真集としてどうぞ。料理と器の取り合わせの美しさに、眼がお皿になってしまうぐらい。作り方も書いてありますが、分量は全く書いていないので、この本だけで作るには相当の経験が要ります。作れそうだなと思ったものにはチャレンジしてみるのもいいのでは。
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どの本にもそれなりに感想や思い出したことなどがあるのだが、借りられる20冊目一杯借りており、予約できる30冊目一杯予約を入れている状態では、右から左へただ読んでいくしかないのが悔しいところ。