今日読んだ本を思い出してみよう

キーマン紅茶

高橋克彦『星封陣』(講談社文庫)

 昨日から読んでやっと終わる。『総門谷』『刻謎宮』同様、「これから!」というところで終わってしまう。でもこういう話はそういうもんでいいのかな。これも、この方の古代史関係のエッセイ集を読んでみると、ああいう考えや仮説がこうなったんだな、とわかってより楽しめる。

磯淵猛『紅茶の国紅茶の旅』(ちくま文庫

  中国、スリランカスコットランド、紅茶の旅は続く。
  中国での、「インスタントコーヒーの空き瓶に茶葉とお湯を入れてガバガバ飲む」は私も北京で目撃した。空港でお土産用の篆刻を彫ってるおじさんも、道端の屋台のおじさんも。飲料水代わりのお茶はこういう風に気取らずに飲むのである。中国茶は半発酵している分、文字通り、「色が出なくなるまで飲める」から、こういう楽な飲み方が出来るのだ。空き瓶ができたら是非お試しあれ。

ほか

 内田百輭『冥途・旅順入城記』(岩波文庫
  『サラサーテの盤』同様に、師匠漱石夢十夜』ばりの”不条理恐怖”短編集。
 矢野誠一『酒場の芸人たち』(文春文庫)
  『円生とパンダが死んだ日』改題。幸いそっちは読んでなかった。
 中公文庫編集部編『男子厨房に愉しむ』(中公文庫)