丸元淑生『丸元淑生のクック・ブック 完全版』(文藝春秋)

 文庫あり↓
 丸元淑生のクック・ブック (文春文庫)
丸元淑生のクック・ブック (文春文庫)
 いやー。これも当たりな料理本。何たって、まだまだ実に色々な誤解をしていたんだなーということがわかったから。
 特にサラダ!サラダって、「野菜を洗って水に浸けて上げて油と調味料を混ぜたドレッシングをかけたもの」じゃあないのね。
 野菜を洗うにも浸すにもきちんと決まりがあるし、今ではメジャーな「サラダスピナー(水切り器)」もこの本で既に紹介されているけど、後の工程を考えるといかにこの完璧な水切りというものが大事かがわかるし。
 あのね、サラダにする野菜って、水を切ったらまず油だけでトス(投げ上げる)という作業をして、満遍なく油の膜を作っておくのが大事なんですって。これが水気の流出を防ぎ、食べている間にも味が落ちることを防ぐ。うーん、サラダがここまでちゃんとした料理だとは考えたこともなかった。
 だから、あの、木の大きなサラダボウルで、大きなフォークとスプーンで大きく野菜をかき混ぜるシーン。あれって、単なるオシャレじゃなくて、必要不可欠なことだったのね。しええー!!!
 んで、膜ができた野菜に、油以外の材料を混ぜたものをかけてよく和える。なるほど。だから、この油以外の材料は作り置きしておいても瓶を洗うのが楽なのね。ははー。ドレッシングの作り置きってこういうものなのね…
 など、など。
 いやー。色々大変なのね。
 この人の本って、アマゾンで検索してみたら一杯あったんだけど、シングル料理、システム料理、シンプル料理、ダイエットなどなど、一言で言えば理論派かつ実用的なタイトルが並びます。
 この「クック・ブック」は是非買いたいのですが、絶版。ブックオフ最有力候補。見つからなければ仕方ないのでアマゾン・マーケットプレイスで送料かけても買います。
 魚丸ごと1尾の使い方も、いくつかの本に載っているんだけど、魚屋で大きな魚を1尾買う、なんて生活の方がなくなっちゃったからなあ。だからこの人の大きな本を実は先にこないだブックオフで見つけたんだけど、買うのはペンディング。いい本なのに生活の方が違ってしまっているというシチュエーションは、料理ばかりではないけど、残念です。
 これも…「わが娘」ってのがすごい。↓
 たたかわないダイエット―わが娘はこうしてスリムになった! (講談社プラスアルファ文庫)
たたかわないダイエット―わが娘はこうしてスリムになった! (講談社プラスアルファ文庫)