あたしゃ日本で非ロマンティック

 今日は、昨日から読みかけていた本をお休みして、実家の母をお迎え。
 ヨーロッパ4カ国旅行(羨ましいですな)のお土産をもらう。旦那にワイングラス、私にTシャツと絵葉書としおりとバッグ、子供にTシャツ、布のバッグ、帽子、あと、途中寄ったルーアンで買った陶器の調味料入れ(これは使わないのはわかっているけど記念に、ということ)、チーズ各種。
 私は絵葉書を集めているので(母はむしろ「絵葉書なんか!」というタイプなのだが)、アイガーなど3つの峰が並んだ写真や、ハイデルベルクノイシュヴァンシュタイン城のもの。
 子供用の帽子は、水色で、恐らくフリースの、すっぽりかぶるタイプのもの。ブルーなのに、かぶせてみると、男の子のような顔の娘が急に女の子に見える。正面に小さく、スイスの国旗と熊さんの刺繍入り。
 ヨーロッパのデザインというのは、着るそれぞれの年代の良さを最大に引き出すという点で、日本のものとはまた違った魅力がある。何でも外国のものが決していいとは言わないし、むしろ頑固な日本主義者である私も、ヨーロッパの服飾デザインや、特に「色合い」というものには敬意を表する。そういえば、日本の子供服メーカーでもやはり「ファミリア」や「サエグサ」といった老舗メーカーのものは、男女問わず、どちらに何色を着せても可愛い。特に「ファミリア」の水色や紺は、女の子が着ても可愛い。優れたメーカーの証だと思う。
 明治時代に、森鴎外は娘の子供服は、洋服ならば必ずドイツに注文して(というのは、季節ごとの流行を知る資料を取り寄せ、それを基にオートクチュールで、ということ)いたという。現代でも贅沢な話、そしてそれを着た子供がどれだけ素敵かと思う。あの時代なら尚更である。贅沢な話だ。しかしこういう贅沢はいい贅沢だ。
 母が回った4ヶ国というのはフランス、ドイツ、スイス、オーストリア。絵葉書の裏面や、お土産の袋などに、ドイツ語やフランス語、あるいはその併記があって楽しい(同じ単語をいくつかの言語で同時に憶えておくのは勉強になるのだ)。
 所謂ロマンチック街道+パリ(オプションでモン・サン・ミッシェル、母はここは2回目)というツアー。街道の出発点はご先祖様の生地・ヴュルツブルクなのだが、残念なことにここからではなく途中から(「ヴュルツブルク」と書かれた道路標示板の写真は撮れたということで見せてもらった)。高い山に電車で登ったり(雲の上の展望台まで!)、馬車がいるのに乗せてもらえずに歩いてノイシュバンシュタイン城まで登ったり(ちなみに、この城のよくある映像は、ナントカという橋の上からでないと見えないので母は別の角度から見た)。
 「若くないととても駄目!」。ママ、いくつやねん。
 「パリが、何度行ってもいいわね〜」。それは同感です。
 というわけで、チーズ。これ、シャルル・ド=ゴール空港内の、私も行った食料品専門のお土産屋さんのもの。その名も「グルマン」。袋にこの店のレシートが袋に入ってたので、店の名前を思い出した。そうそう、この、おんなじ籠に入ってて、中身の種類が違うチーズ、買ったな〜!みんなあのへんで、余ったユーロを何とか使い果たしてくるんだよね〜。でもって、免税手続きがノロノロしてるんだこれが〜(笑)。ラテンやね〜。ヒースローだったらもっとパッパパッパやってくれるんだけどね〜。
 右側の写真は、ネットに入った赤いチーズを剥いてみたところ。赤いセロファンをはがすとまた赤い、蝋のようなコーティングがしてあり、引き出し口を引っ張るとこういう風にきれいに(コンビニおにぎり方式)取れます。でもうっかりしたらこのコーティングごと齧りそう。で…こういう大事そうな包み方なのですが、味はプロセスチーズの味をマイルドにした感じ(としか表現できないのがまずいんだけど。純粋なチーズでしょうから)。
  
 私の貸してあげたガイドブック、役に立ったのかしら…
 行けぬ地の ガイドブックで 一人旅