串田孫一『山のパンセ』(集英社文庫)

山のパンセ (集英社文庫)
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　やっと読了。1回貸出延長して、結局1ヶ月ぐらいかかってやんの…。自分反省しなさい。
　小学生の時に読んだ『博物誌』で出会ってからずっと、この人の温かさと同時に、確かに存在する怖さが好きだった。この、山についての随想集もそうだ。つまりは山みたいな人なのかもしれない。
　『博物誌』の中で一番印象に残っている、登山の途中で怪我をして、一刻も早く麓での治療が必要な仲間をみんなで担いで下りるという話は、その文章の中では確か場所までは書かれていなかったのだが(ちなみに、昔持っていた現代教養文庫版全4巻には収録されているが、現在出ている別の版には何故か未収録)、この『山のパンセ』に同じ話が書かれており、場所も早池峰山であったと、ある。
　それにしても、やや厚いとはいえたかが文庫1冊に1ヶ月とは、”読書ブルドーザー”なる名誉ある二つ名(byAkimbo様)は今どこへ。
　最近では、”歩く暴挙”という気がする。