9/14の分

 朝寝坊して買い物行って、レンタルした「エリザベス・ゴールデンエイジ」を観た。
 うーん褒められん。
 良かった!ならブログにするんだけどねえ。
 褒められん。
 長い映画だと大抵は無駄に長いだけなんだけど、かといって今回は、短くて情報不足すぎたなあ。そういえば前作だって内容の割には短かった。今回も115分。これって、今時の「大長編」(内容じゃなくて時間だけ)流行りの中ではむしろいい傾向のはず…なんだけど…
 詰め込みすぎだな。いや、歴史的背景じゃなく(この時代については結構知ってるし私以上に相方が詳しいので問題ない)、それ以外の所が余りにも説明不足。流石にこんなに展開が急なら、2時間20分ぐらいの映画にしてくれてもよかったと思った。ケイト・ブランシェットは好きだけど、彼女の演技力だけでついてこいってのもなあ。
 必要最低限のシナリオだけ入れた、「タメ」のない映画。
 場面から場面へポンポン飛んでくだけって感じで、感情移入できなかった。
 前作から少し経って、今回の歴史的トピックスはスペインとの対立、クライマックスはアルマダとの海戦。女王の今度の恋のお相手は、前回とは違ってワイルド系のウォルター・ローリー(クライヴ・オーウェン。「キング・アーサー」「トゥモロー・ワールド」)。
 で、何がわからないって、
 「ローリーは何であんなにいとも簡単に女王と侍女に二股をかけることができたのか」(笑)
 2人の女性のそれぞれどんな所に惚れたのか全然描かれてなーい セリフだけで理解しろって無理ー だって映画なんだからさー
 今回はより女王の恋がメイン(お年頃っていうか、脂が乗り切った…ということにしてあげよう(笑))。なのに、若ピチだった前回に対して、熟女の恋?という割には女王がおとなげないし、既に書いたように二股の必然性がまるでない。ローリーの魅力は、まあこの俳優はいつもおんなじなんだろうか、それはまあいいとして、ブランシェット姐さんの演技力はあるけど、2人の恋はイマイチ「部下との恋に悩む女王」ってステレオタイプの場面しかないし、一方では侍女ベス・ストックモートンはただ若いだけで、従兄が(スペインの手先だったので)処刑された哀しみでズルズル関係を持ったようにしか描かれてないし。
 あと、海戦シーンも、これで燃えろ!ってつもりなんだろうけど、どっかで観たような…いやこれは、この映画だけが悪いんじゃなくて、海モノ映画とか、いや陸上での騎馬戦だって、もう最近の映画で観慣れちゃってるからねー。それをわかった上で、何かもっと工夫が欲しかった。
 所詮は陸で見守るしかない女王と、戦いのために敢えて釈放された海の男ローリーと、もうちょっとウェットな感情の絡みがあの場でもあればねえ。
 女王が鎧着て出てきてる意味ないし。ケイトのプロモーションビデオか(笑)。
 そういえば鎧着てる女王って、前回はメアリー・オブ・ギーズだった。監督の趣味か?(笑)
 結末も…
 好きな男と平凡な結婚も、その子を産むこともできず、侍女の幸せを見て「私は国の母になる」って…そんなありがちな「女王宣言」なんて、今の時代に敢えて映画使って言わせる必要あんのかね?
 (それを言ったら前回のラストも、恋に破れて「私は処女王」宣言だったけどね…処女じゃないけど。ああもしかしてこのシリーズ、毎度負け惜しみ!?(笑))
 三角関係については。
 女王がおとなげないっていうよりは、女はみんな同じってことかな?(笑)二股かけられたら、相手の女をどつき回す前に男を刺せよ〜。自分とその男、他の女性とその男の関係は別々。悪いのは相手の女よりも男の方だからねえ。ということは昔から言われているんだけど、何故か女は女を攻撃してしまうんだなあ。
 ちなみに、ローリー君は、一度は出たロンドン塔に、後に舞い戻ってしまいます。再度のアメリカ開発中、部下が起こした略奪の責任をスペインに問われ、女王もスペインの言い分を認めて彼を処刑してしまいました。(女王の性格からすると、昔の怨みっていうより、単にその頃には彼に飽きてたんだと思う…(笑)。そういえば、ロンドン塔で彼が閉じ込められていた部屋見たことあるなー)
 部下の略奪と女王に愛されながらの二股、私は後者の方がよっぽど罪が重いと思いますが(笑)
 そうそう、あと、メアリー・スチュアートはもっと美人がよかったなあ…何たって、最終的には王位争い云々よりも、エリザベスは彼女の美貌に嫉妬して処刑したというぐらいの?史実でも美女とされる人ですからね。