アーロン・エルキンズ 嵯峨静江訳『骨の城』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

骨の城 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-8)
骨の城 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-8)嵯峨 静江

早川書房 2008-03
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おすすめ平均 star
star翻訳者を替えて(涙)
star標準作
star いつものテイストなんだけれど

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 おお!久しぶりの「スケルトン探偵」との再会!!!!
 ななな懐かしいよ〜。嬉しいよ〜。ちゃんと続きが翻訳されていたんだね〜〜〜〜〜〜〜。
 …なんて思ってるのは私だけで、世間的には結構出てたみたいです(^^;)。この『骨の城』は13作目だそうです。何せ、シリーズ物の追っかけっていうのをこの1年ほどあんましやれてなかったので(読書自体はペースを落とさないよう努力はしていたんですが)。自分でつけてるリストを見たら読んだのは第10作まで。ということは、11、12と今夏の最新作をまだ読んでないわけだ。早速図書館にリクエストしました、けど…
 このシリーズって、そもそも無駄な出版の仕方してたんですよね〜。
 先に「ハヤカワ文庫ミステリアス・プレス」というよくわからんもので出ていて、しかもそれさえ、MWA賞を取った『断崖の骨』(第3作)が最初で、奥さんと出会う第2作『暗い森』がその後に出て、以後邦訳が進み、数年前から全部が「ハヤカワ・ミステリ文庫」であらためて刊行。こういうの無駄だからやめてくれないかな。おばちゃん暗殺者シリーズもそうだな。どうもこの「プレス」ってのは「とりあえず様子見」みたいな文庫っぽい。
 でもって、第1作「Fellowship of Fear」(1982)は未だに邦訳が出ていない…という。
 おいおいっ。
 まあ、読みたいという人は普通にハヤカワ・ミステリ文庫で。というか、ミステリアス・プレス版は絶版になるってことかな。
 で、内容なんですが…
 あれ?こんなあっさりしてたっけ?
 という感じ。
 昔はもっとドキドキさせてくれたんだけど…(『暗い森』は確かに面白かった!)
 「人類学者で、古い骨に超クワシイ!(ゆえに、「スケルトン探偵」と呼ばれる)ギデオン・オリヴァーのウンチクが、事件解明の鍵になる」
という点は確かに変わってない…けど…
 何か犯人の動機が余りにあっさりわかっちゃうし。
 ウンチクの外側の推理の部分が都合よく進みすぎ。
 そうして見てみると、最初に、見つかった骨が殺人事件の被害者だ!とわかる場面以外は、骨で外傷の様子がわかるくだりなんかは、ふつーの監察医でもいいんじゃん?という気もしてくる。
 もっと、「人類学者しかわかんないこと」が、推理の複雑さとガチーンとはまるような作風を期待していたんだけど…いや昔はそうだったかな…
 と、(私がもしかして集中してなかっただけかもしれないけど)何だか期待したほどではなかったです。
 まあ結構当たり外れのある人なのかな。

 そうそう、「骨」で「ギデオン」だと、想起されるのはやっぱり「ギデオン・マンテル」ですが、作者はそこまで狙っているのかな?

 翻訳者については、Amazonレビューではボカスカ言われてますが、私は久しぶりだったし今回は何も感じませんでした。
 ま、次からは青木さんに戻ってるし、期待しましょう。
 
 第11作。

骨の島 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
骨の島 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Aaron Elkins 青木 久惠

早川書房 2005-10
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おすすめ平均 star
star例によって例の通りの骨シリーズ
star偉大なるマンネリ
starつまらない。

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 第12作。

水底の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-7)
水底の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-7)嵯峨 静江

早川書房 2007-04
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star拍子抜け
starだからシリーズ物は訳者が替わると辛いんだって
starクラシック・ミステリー

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 邦訳最新第14作。訳者が青木さんに戻ってます。青木さんには本当に沢山の海外ミステリでお世話になっているなぁ。

密林の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-9)
密林の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-9)青木 久惠

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