11/15〜16 アーロン・エルキンズ 青木久惠訳『密林の骨』(早川文庫)

密林の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
密林の骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Aaron Elkins 青木 久惠

早川書房 2008-07
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おすすめ平均 star
star舞台はアマゾン!
star過去最速の白骨化かも!?

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 これはですね〜。
 アーマーゾーン!という場所柄、「いいいいいいーやああああああーー!!!」な場面がそこここにあります。いやもう冒頭から。これで私の脳内は完全に「アポカリプト」一色に。いやだあああああ。私は密林も暑いのも大嫌いで、というかつまり「アウトドア」が全部駄目なので、そういうのが平気な登場人物の話は辛かったです(笑)。ただでさえこのシリーズ、ホネが主役なのに!アウトドア話多いのに!今回はアウトドア丸出し、全編アウトドアの蒸し蒸しの虫虫。そういえば『骨の島』なんて珍しく、一応アウトドアじゃなくて旧家の古城だったなあ。なつかしいよ。
 Amazonレビューにもある通り、今回登場するおホネ様は、シリーズ史上最速で骨におなり遊ばしたものです。いやー。そういう「骨になり方」があったのね。でも二度は使えないかな(笑)
 それに今回は、どの「ギャアア」なシーンよりも、殺害方法が一番「いやああああああああ!!!!」でした。こんな死に方とこんな骨になり方だけはしたくない!てゆーかもう全部「いやあああああああ!」だよこの話は!(--;)キッツイわ〜エルキンズ。
 でも、ストーリーは、時の流れって切ないなあとか、悪い奴には当然の末路が待っているなあとか思わされたりしたし、推理小説としては、色々あって結局動機はごく普通のものだったりと、それなりに遊ばせ楽しませてはくれました。っていうかこれが読み終わっちゃうとまた新作待ちなんですよね…淋しいなあ。
 翻訳については、青木さんに戻って、確かに、主人公ギデオンとFBI捜査官の会話がこなれていて、2人の親しさはよく出ている気がしました。ゲストキャラクターの現地ガイド(と言っておく)の喋り方も、非常に特徴をつけて訳されているのですが、逆に原文ではどんな風に書かれているのか気になるぐらいでした。