アイランズ編著『東京の戦前 昔恋しい散歩地図2』(草思社)

 図書館で、返却されたばかりの本の棚にあったので借りてみた。
 私は東京人だけど、別に戦前が「恋しい」ってほどでもないが(笑)
 昔の地図と今の地図が左右に並んでいて、名所旧跡が解説してあるのだが、昭和初期ぐらいだともうやっぱり街路は変わらないのね。地図の上では余り「変わった!」という実感はないなあという本。勿論実際は全然違うんですけどね。ナントカの跡という石碑も沢山あるけれど、そこへ行ってみると周りは普通の現代の町だから、石碑探訪というのも最近飽きてるし。
 ただ、1つ思うのは、やはり広い単位の土地は、大抵の場合は広いまま推移していくんだなあと。今は1軒分の土地に一戸建て3軒立つとかも普通ですが、そういう小さいレベルではなくて、例えば大名の屋敷は明治の富豪の邸宅になり、あるいは今の大きな工場や公園の前は練兵場だったとかそんな感じ。流石にある程度広いとそうそう分割もされないのかな。
 最近行ったことのある旧跡っていうとやっぱり11月に草月ホールに行った時に見た高橋是清記念公園かな。これ、どこだろうどこだろうと思ってたら草月ホールの隣で、何度も見てた公園だった(笑)(前の職場の近く。)カナダ大使館の隣にあるのだが、昔はこの大使館も高橋邸だったんだそうな。
 まあそんなわけで、昭和初期ぐらいだともう地図の上ではそんなに感慨がなく、前に荒川ロックゲートの近くの河川敷で地元の歴史についての展示をしていた時に見た、自分ち周辺が思いっきりだった室町時代の絵図面ほどのインパクトはなかったな(笑)