吉田秋生&PROJECT BANANA『BANANA FISH REBIRTH オフィシャルガイドブック』(小学館)
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いやー。月並みですが「あの思いが甦る」ですな!
私は、高校の時、後輩に紹介されて単行本を集め、連載後期は現役で単行本を買ってたと思います。(でも大学の時に後輩に貸したら返ってこなくてそのまま…)今度買うとしたらブックオフで文庫版を100均で大人買いかな…
さてこの本に戻ると、うん、人気漫画によくある「売らんかなおまけ本」じゃないのがすごい。真面目に作られてる考察本。かつ一番面白いのが、作者と、当時の編集者たちの座談会!(笑)。凄く参考にもなったし。描かれた時代もわかるし、結構意外なものから影響を受けていたり、キャラクターが意外な変遷を辿っていたり描かれているうちに変化して行ったりという、「時代の子」「生き物」としてのこの作品を知ることができました。中古でと言っちゃ申し訳ないですがちょっと昔の本で、まだ入手もできるので是非。
ただ、ちょっとショックだったのは、月龍がその後29歳ぐらいで殺されちゃってる、ということを知ったことかな…
『YASHA』(未読)でもシンが出ていているので作品世界は繋がっているらしく、かつ、他のキャラクターの口から、月龍の死が語られているんですね。作者も彼のことは「後ろ向きだから」嫌いだそうで、正に私も同じ理由で嫌いなのですが(昔は好きだったのですが、今は、キャラクターの中でほぼ1人だけ、自分の感情だけで行動している器の小さい奴だから嫌い)、そこそこ真人間になってチャイナタウンのために頑張ってくれていたらいいのになあと思っていたのですが…。でもシンという信頼できる人間を知り、僅かの間でも彼と手を携えてボスとして生きられたのならそれはそれで。まあ生まれ変わったらもっといい人間になりんしゃい。