今野敏『夕暴雨―東京湾臨海署安積班』(角川春樹事務所)
| 夕暴雨―東京湾臨海署安積班 | |
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長らく「分署」と通称されるほどの零細プレハブ警察署だった「臨海署」（実在のものより先に湾岸地域に存在した架空の警察署。偶然だが現在の「湾岸署」と同じ住所にある）も、ついに新築の建物にお引越し。
そのお引越しの一こま、12〜13ページの安積係長と速水小隊長の会話が最高です(笑)。このやりとりを40過ぎたオッサン同士がしているというのが微笑ましい！
毎度、やや都合の良すぎる展開ですが、この方の作品はまあ…戦隊物だと思えば(笑)。（「ST」シリーズの文庫のどれかの解説でも、戦隊物っぽいって言われてたしなー)
大事なのは、読んで嫌な気分にならないことだと割り切れば、これほど爽快な、ストレス解消になるシリーズはありません。私にとって読書とはあくまで暇つぶしだったりストレス解消とかだったりで、何か学ぼうとかためになる本を読もうなどと思ったことは金輪際ありませんので(笑)、文句ないです。同じ今野作品にも重そうなものはあるので、そういうシリーズはまだ食わず嫌いしてたりもしますが…。まあいずれは読んでみるのではないでしょうか。
なおこの作品では、ちょっとしたお遊びが展開されてます。コラボしている作品もお好きな方はなおニヤリですが、私はまあ熱烈なファンでもないので、「今野先生ったらお茶目」程度で許せるのですが…。でももしかしたら、安積班シリーズの熱烈なファンで、かつコラボ作品の方なんぞ全く知らないという方は、「一緒にすんじゃねえ！！」とご立腹なさるかもしれませぬ。私もどちらかと言えば、安積班に余り妙な方向と関わりを持っては欲しくないクチですし。まあ、微妙と言えば微妙な線ではあります。
しかしそれにしても何で、ライバルキャラというか憎まれキャラと、名前がソックリなんだ私！こんなにこのチームを愛してるのに！
あと、これは単行本最新作で長編ですが、今私は『ランティエ』を定期購読して短篇の連載を読んでるので、次の単行本は”新作”としては楽しめないんだなあ。うううん。待って待って短編集でまとめて読むってのも、こんなに楽しいことはないんですよ。だからもう究極の選択ですわ。
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