8/2 010/私が愛した噺家

十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋
十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋石井 徹也

小学館 2010-05-13
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おすすめ平均 star
star馬生の人柄
star枯淡とした味わい。

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 何を隠そう(隠してない。書いてなかっただけ(笑))一番好きな落語家である。CDでしか聴いたことはないが、人間的に、主に同じ第一子の苦労がわかるという点をはじめとし、数々の肩入れをしている。野暮を承知で解説すれば、志ん生の長男で、池波志乃さんの父上、つまり、中尾彬の舅である(笑)。(この人がこれだけ愛した婿だと思えば、中尾彬がすっごくいい人に思える!(笑)←失礼。しかし、本業の他に書画はプロ級踊りは名取、何をやらせても一流、芸術一般に鑑賞眼もあったこの舅に実の息子のように愛されたのだから、単に見かけで所謂芸能人格付け番組に出てるんじゃなく、バックボーンは凄いはずなのだ)
 好きだ好きだ。だからこの本についてもいかに素晴らしいかを書きたいのだが、時間がない。ゆえに、今はこう言うにとどめておく。私にとっては、1982年9月13日が昨日になって哀しくなってしまうと同時に、この人を好きでよかったと思える好著なのである。
 この人が最も愛したという浅草・並木の藪の蕎麦、私も好きである。