ドイツ4発!!!

 というのが、今日のスポニチの一面。帰ってきてスーパーの前でこの新聞を持っている人を見かけ、慌ててコンビニまで戻って買う。他紙は全部日本ネタ。ちっ。マックの中でも、同じスポニチの人。うん。やっぱ、一面は昨日の一番大きな話でないとね♪ちなみに、クリニックで見た普通の朝刊は、締め切りの都合か、情報が途中でした。
 さて。
 昨夜は服の上にドイツのユニホームを着て開会式。早くも一人で盛り上がる。
 そうしたら、どうにも、試合を見ずには済まされない気持ちに。ああ、早くドイツの戦いが見たい!
 結局、録画して寝るはずだった開幕戦を見ることにし、歯磨きを済ませ、パジャマの上にユニホーム。相方はほどなく大鼾。
 何もかも、「前回優勝国は自動的に出場」ルールがなくなったのが悪いのよ。だからホストカントリーが開幕戦になっちゃったの。
 で。
 …あの展開で寝られるかい!!(笑)
 そもそも開幕戦の権利を与えられたとはいえ、当初はクリンスマン監督も、「ブラジルの方がふさわしい」と及び腰だったとか(今日のスポニチより)。「1対0でいいから勝ちたい」と切望していたとか。
 そう。
 1対0。
 昨夜。開始6分で勝ったと思った。今までのドイツなら、1点取ることは勝利と同じだった。
 だが結果は、「やっぱりドイツだ」と、「ドイツあぶないじゃん」の、同じ人間でも全く両極端のことを考えられるものだと思う。
 何故ならドイツは、
「点は取られないから、もし点を取れれば勝ち、とにかく、負けはないから。」
から、
「派手なプレーやゴールはあるけど、結果は負けるかも。」
へ、たゆみなく変化してしまったなぁ、と思ったからだ。
 何だ、この「安心感」のなさは?
 点を取れるがあっさり取られる、これってドイツだったか?
 世界的趨勢に従って、ドイツも”攻撃的”サッカーに転向したとは聞いていたが、それにしたってあの守備の脆さは別問題だろう。同じ意見の人は多いと思う。
 むしろ、勝つなら「1対0」であれ、「完封できる」という強みが好きだった。今回(ホスト国なのに!)同様前評判の悪かった前回大会でも、トーナメント戦に入ってからはこの、「でも、負けない」=完封試合をし、とうとう決勝まで勝ち上がってきたのだ。ベスト16、終了直前のノイビルのゴール、パラグアイに1-0。準決勝より実はきつかったアメリカ戦。そして準決勝、圧倒的アウェーをはね返した精神力、バラック執念の押し込みで1-0。人生であんなに嬉しかった瞬間はない。そして、グループリーグ1失点(これが、アイルランドのロスタイムの1点)という守備が初めて破れたのが、決勝。
 だからこそ、ゲルマン魂であり、「だが、最後に勝つのはドイツ」なのだ。
 点を取ってもあれだけあっさり取られるのでは、その魂が常に裾を踏まれているということである。
 厳しいことばかり書いたが、ちょっとあの、あそこまでワンパターンの攻めしかない相手に、同じ取られ方で2点というのは余りに進歩がない。
 後半、ハットトリックの可能性を捨ててまでクローゼを下げノイヴィルを入れた時は、
「監督…イケイケ?」
と思った(クローゼが怪我をしないようにというのもあるが。本当に一番の敵は怪我である)。
 結果、余計な1点。
 ドイツ4点目、フリングスのあのシュートは凄すぎたが、ああした「ゴール」も、鉄壁の守備の上に乗っかってこそ、もっと純粋に喜べる。
 攻めは素晴らしい。W杯での好成績後、惨敗したEURO2004とは大違いだ。FWが仕事をする(前回W杯は決勝Tではクローゼが徹底マークされ、MFバラックの得点が目立った)。勿論、EURO2004での惨敗を受けて監督交代、結局所謂「攻撃サッカー」で解決できると考えたらしいのだが…
 しかし、守備の不安を振り払うための派手な攻めやゴールでは困る。
 「頼むから寝かせてくれ、突き放して寝かせてくれ!!」
と応援した真夜中。
 TVでは、昨日は「面白い」「楽しい」という意見も目立ったが、そういう「TV的に面白い」試合を望む最近の傾向も私は好きではない。野球もそうだが乱打戦になるということは守備が乱れている、ということは、果たしてバランスのいいサッカーなのか?ああ、地味で滅多に選手がニュースにならなかろうがいいのだ、噛めば噛むほど味の出るドイツサッカーのはずがっ!…ま、勝ちゃいいけどさ(笑)
 だが、私の好きなドイツの強さ―一対一で絶対負けない当たり強さ、パス回しなど基本テクニックの完成度―は残っている。特に、前線や中盤で早いうちに相手の攻撃を潰せる快感はいい。そこを抜かれたら「ゴール前真っ白けっけ」だが…
 何だ、あのゴール前、キーパー一対一での弱さは。
 ああ、あそこで顔がカーンなら…(笑)
 あと、昨日の審判は、いくら第三国とはいえコスタリカと同じ中南米アルゼンチン出身である。何だか、「ホスト国をひいきしていると思われてはいけない」の一心で判定してなかったか?特に、2点目、私の目ではわからなかったが話を聞いていると明らかにオフサイドだという。
 余程厳しいタックルでないとファウルも取らない(途中、コスタリカ選手にドイツ選手が突き飛ばされても!)せいで、全体に相当にスピーディで、FKからの緊迫のシーン、というのは少なかった。ただこれで救われたのがどちらなのかはわからない。
 結局、いい点としてはやはりFWが仕事をしたこと、攻撃で威圧するという面ではそこそこ成功したこと、バラック抜きでも何とかひどいアラは出さずに済んだこと。
 あとは、バラック復帰で(痛みはないのだが大事を取って欠場したそうだ)、DFをどの程度まとめられるか。今後レーマンのスーパーセーブは出るのか(出してくれ!)。
 4-2の勝利は、勝ち点3であり、得失点差は2。1-0よりはいい結果なのだ(笑)まあこのグループでそこまでは縺れないだろうが(昨夜はポーランドが負けている)、仮に得失点差が同じ場合は得点数の多い方がいいんじゃなかったっけ?だから、4点というのも勿論万歳なのだ。
 あああ、まだ始まったばかりとはいえ、本当にハラハラなドイツの緒戦だった。
 これから、少しでも私が安心して寝られるような試合をして欲しい! 
 あ、国分君、「ワンチョペがツーチョペ」は笑えました。
 2006FIFAドイツワールドカップ公式サイト
 http://fifaworldcup.yahoo.com/06/jp/