石をウムムムム(2)

 結石については、私がくだくだしく書いてもそれこそ私が1週間調べまくって不安になった、ネット上に氾濫する「医療情報」「体験談」になってしまいますので、お暇な折にでも、
 腎結石 尿路結石 腎盂腎炎 膀胱炎 水腎症
といったキーワードをちょいと入れて下されば死ぬほど出てきます。
 私は結局ネットで調べたり職場にあった簡単な本や医学事典を読んだり、実弟(医師、但し皮膚科)に電話したりして不安になったり紛らわしたりしつつ、病院にかかっての1週間でした。
 まあ、当たり前だけど病院に行くのが一番早いです。(そのためには普段から行きやすい状況を作っておくことです。近所の病院の場所を調べる、その病院のHPで医者のラインナップを調べる、医者の伝手を辿ってどこの病院がどこの大学系か訊く、などなど。とにかく恐れないことですね)
 この1週間での気がかりは3つ。
 1)腎盂に尿がたまって出られない「水腎」を起こしていたので、慢性腎炎が悪化したり、今後、妊娠高血圧症候群の可能性を高めないか。
 2)あと5ヶ月もの間、毎晩2、3時間しか眠れない(痛み止めがないと本当に眠れない)という状態を続けた挙句に予定日というのは怖ろしすぎる。
 3)陣痛と結石の激痛がいっぺんに来たら大変である。人生で最大の3つの痛みは、陣痛、結石と、あと歯痛らしい。そのうち2つが同時って、ありえねー!!!!!!

 …というようなことで、まあ大変な心理状態でした。
 先週の金曜日の朝、布団の中でうだうだしていたら突如右の脇腹から背中に、パアッと散らばるような激痛。最初は、今他の臓器で膀胱が圧迫されがちなので尿が逆流したか(これは感染症を起こすので危険)、持病の慢性腎炎が悪化したのか!?と、最初に、隣の駅前のK病院に行きました。この病院はまあまあいい方で、最初は結婚した年に区が無料でやっている子宮がん検診のために婦人科でかかり、一昨年には腎臓内科にかかっています。で、今回も同じく腎臓内科で問診をしてもらい、尿自体に異常がない(自宅で検査紙を使用)のであれば感染の可能性は低く、まず「石」であろうとの診断で、エコーは断わってそのまま経過観察で帰宅。
 が!!!
 翌土曜日の夜中、つまり日曜の午前1:00!!!に、今度はもっと凄い痛みで目覚める。痛い痛いと言っていたら、旦那が「隣(にも病院がある)に行く?」。まあ有難く連れて行ってもらうことにしたら、隣は「うちは診療科がないです」でお断り。そりゃそうだけど。この病院、腕はいいんだけど、よりによって腎臓内科、泌尿器科産婦人科がないのです。
 しょーがないので、4駅隣のB病院の「東京ER」へ。ここは検索すればすぐわかる(笑)大病院で、夜間も休日も基本的に全診療科に対応するのが売り。某国立大学系なので腕と頭は確からしい。起き上がっていると痛みはなくなる。内科に申し込み、体温と血圧を自分で測って待つこと1時間。問診とエコーで、
医師「あらーっ」
医師「開いちゃってますね」
医師「はいここ、腎盂っていうんですが、丁度ホースの狭くなったところ(に水が無理に流れようとして、その手前が膨れる)みたいになってます」
腎臓の中心、腎盂に当たる部分が全く映っていない。尿がそこにたまってしまっているのである。腎臓の出口=腎盂から尿管にかかる部分が詰まっているらしい。
 そもそも、「結石で痛い」というのは、腎臓の中で出来た「腎結石」が大きくなり、何かの拍子で外へ出た時に、尿管の狭い部分に詰まって尿流が阻害された時に疝痛(錐で揉まれるような痛み)が起きるせいである(尿管や膀胱そのもので結石ができることは今はほとんどない)。これを結石(疝痛)発作という。救急車を呼んでしまう率が高いと思う。
 尿検査をするも異常なし。特に、潜血と白血球がない場合、まず感染症の可能性は低い。普通、結石なら多くの場合は見てわかるほどの血尿か、そうでなくても潜血がある場合が多いが、私の場合、石だとしても尿管のどこかを傷つけてはいないらしい。
医師「今はX線もCTもできないのでこれ以上のことはわからなくて済みません」
いやいやそんなどーもこちらこそ。
医師「念のため、早めに産科の検診を受けて、産科的な可能性を排除して下さい」
わかりますた。
 胎児に影響がないとされる成分の痛み止めをもらって4:00帰宅。飲まずに耐えようと思ったが2時間ほどでギブアップ。結石発作は夜中が多いという。しかも私の場合、横になると痛みが出て眠れない。しかも痛み止めを飲んでも効き始めるまでに力尽き、何とか4時間ほど眠る。
 そのまま日曜午前中に、かかりつけの産科Sクリニックに行って報告。産科領域ではやはりないので、石だろうとわかっているなら泌尿器科にかかりなさい、とのこと。勿論、K病院もB病院もSクリニックも、「今は何もできないので、経過観察になります。とにかく水を沢山飲んで下さい」。うーん。水って大事なのね。以後肝に銘じよう。
 で…
 翌日、B病院に予約の電話をしてみたら、何と、泌尿器科は混み合っていて、1ヶ月待ち!!!!
 1ヶ月じゃあ、他の病気なら死んじゃう人いるよ〜。
 泌尿器科って、どっちかっていうと前立腺とか…男性が多い領域ですしね。高齢化だし。
 一応予約だけは入れて、K病院に戻ることにしました。内科の後に泌尿器科に回してもらい、またエコーもやるつもり。
 そうそう、弟にも何度も電話してしまいました。色々問い詰めたり訊いたり(笑)
弟「あー、水腎でしょ。俺だったらそれで(結石だって)確定するね」
にゃんと生意気な。誰のお蔭で医学部に(って私じゃなくて母のお蔭だよ(笑))。
 昨日も電話。同級生にウロ(泌尿器科)がいるので訊いてみてくれて、やっぱり水腎があるならちゃんと泌尿器科を受診しろとのこと。腎臓がむくんでるわけですから、これをほっとくと、時間はかかりますがやっぱり腎機能は落ちます。うーん、元々腎炎なのにこれ以上落ちたら困る!!!
 というところだったのですが…昨夜、どーも石が出たらしい???
 まあ元々今日は有休を入れてあったので、念のためK病院へ。ここ、最初に1時間は待ちますが、2つ科を回っても何故か午前中に終わるという不思議な病院。
 内科の先生(同じ人の方が早いので今日にしたのです)には、「あれから実は…」と報告。いつの間にやら話が込み入ってしまったので、経緯を書き出しておいて先生に見せました。
 それからエコー。画像を撮影して内科に回してくれます。
 さほど待たずに内科の診察室へ。
 右腎、異常なし。
 うーん。やっぱり(笑)私も画像見ながら、
腎盂映ってるじゃん!左右同じじゃん!」
と思ってたんだよなあ(笑)
 とりあえず、水腎(これ調べてみると色々怖いことも書いてあります)は解決。
 ということは、詰まりが取れたってことらしい。
 でも、結石の痛みというのは「発作」と言うぐらいで、「出切った」と診断できるまではまた出る可能性はある。とりあえず、痛み止めは持ってるんで(産科でもくれた)、また出たら飲んで受診することにして、出ないことを祈ろう。
 それから泌尿器科へ。尿検査やはり異常なし。エコー画像を見てもらう。石が出た可能性は高いが確定はできない。経過観察。
 結石は50%もの人が再発するというので、留意点を書いたパンフレットを2種類もらう。
 は〜。
 あ、B病院の予約取り消さなきゃ。二股かけて申し訳なかったが、まだ1ヶ月先の予約なら、今のうちに断わればすぐ他の人が入れるでしょう…ってことでお許しを。