思い出すのは

 今月で退職するので、仕事場に置きっぱにしていた私物を先週ごっそり持って帰った。
 小学校から高校までの学期末に、自分のものを持って帰るっていうあれを思い出す(笑)
 となると、必ず思い出すのが「ちびまる子ちゃん」で、
「持って帰るのを無計画に延ばし延ばしにしていて、結局終業式の日に苦労して全部持って帰るはめになり、そうしたら自分の前を同じことになってる奴が歩いていて、バカがもう1人いるもんだと思ったら自分の姉だった」
というエピソード。作品の中で唯一強烈に憶えている話である。
 こういういかにも「あったあった!」というエピソードを出してくるのが上手いからこの作品はウケているんだろう。
 私は毎学期末には、実に計画的に、その科目の最後の授業が終わる度に持って帰っていたので、ためて最終日になんてことはなかったのだが…(妹は結構そうだったかもしれない)。なので、今回ももう私物は残っていない。
 しかし、今回置きっぱにしていた私物というのも結構バカ。
 私物は引き出しの中に放り込んであったのだが…
 昼休みには歯を磨こう、と思ったのはいいが結局歯ブラシを置きっぱにするのは気持ち悪いので挫折し、でも歯磨き粉だけ置きっぱにしていたらカチカチに固まっていた。
 ロッカーがないのでハンガー、はまだしも、使わないうちに風味もクソもなくなったティーバッグが1つとか、あることすら忘れていたコーヒー用のフレーバーシュガーとか(でもコレ、甘味料としてアスパルテームが入ってるので捨てるつもり)、暇な時にやろうと思って手もつけてない陰山式の計算ドリルとか、使用期限の切れた近くの店のクーポンとか。
 いつになっても人間、「忘れていたもの」をまとめて目にすると、やっぱり小学生並みだなあと思うのである。