デレク・ジャーマン監督「エドワードⅡ(セカンド)」
えー、ゲイの監督が撮ったほも〜な王様の話です。つっちゃうと身も蓋もないか。ちょっと前に記事に書いた、ティルダ・スウィントンが出ています。主役エドワード2世の王妃イザベラです。
クリストファー・マーロウ(シェイクスピアと同時代の劇作家だそうです)の戯曲の映画化。
名作文学を現代風のアレンジで、というと、この作品の大分後ですが、ジュリー・テイモア監督(ミュージカル「ライオン・キング」の演出の人)が撮った「タイタス」のノリ、というとわかるかな。
ほもーな王様と、彼が寵愛する青年ガヴェストンの恋。とーぜん、顧みられなくなってしまう美しい王妃。ガヴェストンを憎み、王に反旗を翻す貴族たち。愛か権力か片思いか。…まあ、ストーリーはそんなとこっていうか。別にすんごい描写があるわけでもなく。観てみればふつーの映画です。戯曲で、台詞で進む話で、映像も「タイタス」ほど派手でもなく、むしろ地味ーな映画なので、正直途中で睡魔が…(笑)
そんなに、メッセージ性が強い映画でもありません。
ティルダ・スウィントン、もうこりゃすんごい美しいですね。若い頃こんなきれーだったんだ!!!!!!と思いました。「オルランド」の時が30代前半で、それよかもっと若いんだよね…。いや今もきれいだけど(でも今更「ハリウッド女優」「アカデミー賞女優」の称号なんて、この人には要らないよ!)。
彼女はこの映画で、ベネチア国際映画祭主演女優賞を受賞しています。
衣装のセンスも抜群!特に、ティルダのね。素晴らしいです。
ほもーなお2人の勢いにはちょっとついていけませんでした(笑)。何かふつーに、「情実で政治しちゃいかんよー」と思ってしまいました。ま、実際の歴史には本当は何年ものぐちゃぐちゃがあるんだけど、映画ではシンプルにシンボライズして描いているから唐突に見えるだけなんだけどね。
ちなみに、エドワード2世って、多分英国史上多分最も恥ずかしい処刑方法で殺された王様だよね(笑)。昔本で読んだ時は「ぶぶぶ」でした。(今では、この死に方っていうのは噂に過ぎないとされているけど)