芦原すなお『ミミズクとオリーブ』、『嫁洗い池』、『わが身世にふるじじわかし』シリーズ3冊(以上全て創元推理文庫)

 『ミミズクとオリーブ』、『嫁洗い池』、『わが身世にふるじじわかし』の3冊です。
  

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)
ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)芦原 すなお

東京創元社 2000-10
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おすすめ平均 star
starおそろしい妻
star面白いけど、推理小説ではないと思う。
star和み系探偵!

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嫁洗い池 (創元推理文庫)
嫁洗い池 (創元推理文庫)芦原 すなお

東京創元社 2003-05
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おすすめ平均 star
starミステリとしては弱いという印象です
starやはり第一作の方が…
starお腹がへるミステリです

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わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫)
わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫)芦原すなお

東京創元社 2007-01-20
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おすすめ平均 star
star料理と掛け合い

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 短編集。安楽椅子探偵ならぬ、話を聴くだけで推理してしまうのは同じながら、こちらの奥さんは「台所探偵」ですかね。売れない?作家の「ぼく」の妻。「ぼく」の友人の刑事から持ち込まれる奇妙な事件をあっと言う間に解決。現場に行かされるのはいつも「ぼく」。
 3作品共に、事件の内容とは関係なく、雰囲気はゆる〜いのですが、ただ、第3作は割と凄惨な現場だったり真相というか動機のインモラル度は上がってます。
 この奥さんは料理上手で、自分たちの故郷・讃岐の郷土料理の、ごくごく普通の家庭料理を作ります。つまみありご飯あり、たまには豪華な食材あり。
 ただ、作品の大きな要素であるのはわかるんですが、香川の料理ってのはちょっと味が濃いめ、作中にもあるように、煮物の甘味が黒砂糖だったりと「べったり」した味付けのものが多いような。たまには美味しそうですが、家庭料理ってのは毎日食べるものなんで、やはり東京もんの私には無理だなと。
 2作目の解説は作者と同郷の喜国雅彦。「このシリーズを教科書に使うべき」という最後のくだりは私も全く同感!
 『嫁洗い池』に収録の「シンデレラの花」のラスト3行。
 「何故悪いことをしてはいけないのか」という疑問に、これ以上の答えはないような気がします。