倉橋由美子『幻想絵画館』(文藝春秋)
幻想絵画館 | |
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これも「桂子さんシリーズ番外編」で主人公はやはり慧君、かつ、倉橋さんお気に入りの絵の画集。
洋ものは、パウル・クレーにデルヴォーにと、私の好きな画家とかなりかぶったので、絵を見ているだけでも楽しかった。
でも、和もの(水墨画)に関しては私は全く門外漢なので、それぞれの短編も楽しみきれず残念だった。
いや〜…興味がないものは、わからないんですよ…でも全部わかれって言われても無理なんで…。
短編は、どれもやっぱり不思議なお話。慧君のスーパーウルトラ大脳皮質が管理する「ネットワーク」が運営するいくつものサークルというか集まりのメンバーが毎回登場して、絵にまつわる奇妙な物語になる。
絵を楽しみ、物語にフーンとなり…
多分、倉橋さんご自身、お好きな絵を紹介する機会が得られて、作品も書けてと、楽しい仕事だったのではないかなあ、なんて、お茶を濁した感想で済みません。
それにしても、世の中には奇妙で面白い絵が一杯あって、楽しいなあとあらためて思いましたね。