重し

 として、本棚の1番下の段に入れてあるのが、なつかしのフエルアルバム。いや懐かしくもないか。今も売ってるもんね。でとにかく分厚いアルバムなのである。
 地震で、CDとDVDがほとんどだった本棚が、天井に突っ張ってあったにも拘らず倒れて正面の壁に激突…するはずだったのだが、偶々、買ってダンボールから出していなかった、プラスチックの4段チェスト(byアイリスオーヤマ)に当たって傾きが止まり、壁には本棚の先っちょが当たっただけで、ほんの1.5cm、壁紙が傷ついただけだったという、横着が生んだ奇蹟…があったのだが…まあそれを教訓に、1番下の段を重くしてあるのである。
 しかし。
 このアルバム、我が幼少の砌の写真が入っているとはいえ、実家から「要らないから持ってって」と言われ、ダンボール箱1箱、しかもめっちゃ重いのに確か着払いで、送られてきたシロモノ。
 私だって要らないよ(笑)。
 しかも問題は、このテの、写真を透明フィルムの下に固定してしまうアルバムであるせいか、父が単に「1冊埋めちゃえ」と思ったせいなのか、どれも、後半が趣味の鉄道写真。学会か何かで出かけた先の、どっかの路面電車とか、SLとか。
 …要らねえよ、親父(笑)
 私鉄子じゃないし!
 ちょう要らないっす!
 幼少の砌がSLと共存って!
 しかしもっと哀れなのは我が弟。
 3人目にして、待望の男子であるにも拘らず…
 その頃には父の写真熱も冷めたのか(つーか子供自体に飽きただろ)、私だけで3冊か4冊アルバムがあるというのに、弟の写真は僅か数ページ。(ありがち)
 しかし本当に鉄道の写真は要らないのだ。
 それさえなければアルバムの量はぐっと減るのだ。
 やっぱり、本棚下げ下げ作戦成功の暁には、アルバムは全部クロゼットに押し込むのだ。
 ちなみに娘の写真は2年で1,000枚近くあるのだ。