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逆風の街―横浜みなとみらい署暴力犯係 (徳間文庫)
逆風の街―横浜みなとみらい署暴力犯係 (徳間文庫)今野 敏

徳間書店 2006-06
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おすすめ平均 star
star意外や意外、イメージを裏切る真面目な暴力犯係

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 裏「ハンチョウ」。みなとみらい署のマル暴ハンチョウ&チームが主人公。ハンチョウの臨海署に対する、同じ海際、それも同じ人工の海際(現代の「海際」に抱く私の思いと同じでありますな…海が目の前にあっても夕陽は水平線に沈まない、海辺を走っているのに海が見えない…)。ハンチョウは強行犯係で、このマル暴は時に強行犯と事案を取り合う関係。しかし表裏一体というか、パラレルハンチョウみたいな関係。ハンチョウシリーズ同様、こ〜んな警察官はいない(笑)し、やっぱり都合よすぎるし。でもまあ、ありえないけどきれいごとが一番いい(by某ライダー)ってやつですな。
 安積ハンチョウに対する相楽啓(ハンチョウと同じ警部補ですが年下、同じ強行犯係のもう1班の係長)同様、このシリーズの主人公・諸橋にも苦手な偉い人がいます。監察官の笹本。でも、笑ったのが、笹本は、「どうしようもなく嫌なやつだが、ばかじゃない」という諸橋の台詞。ホント、馬鹿かどうかは大事ですよ(笑)。安積・相楽における、事件の大小で姿勢が変わったり事件をゲームのように考えている、困った意味で根っからの?警察官な相楽のツンデレぶり同様、諸橋に対する笹本の微妙な関係。言ってみれば、これもある意味理想の関係と言えるかもしれません。ホント、嫌なやつでも馬鹿よりましなんですな。いい人だけど馬鹿、と、どっちがいい?